暗号資産(仮想通貨)市場はこのほど、2025年1月20日にドナルド・トランプ氏が米国大統領に就任式を控えていることを受け、新政権発足後に恩恵を受ける仮想通貨を予想する動きが加速している。
トランプ次期大統領はこれまで、同氏をテーマとした非代替性トークン(NFT)の発行、ビットコイン(BTC)を国家備蓄に加える公約の提案、仮想通貨業界人を政権メンバーに加えるなどを実施。
仮想通貨推奨派として知られる人物率いる新政権が発足することで、仮想通貨に対する見方(税制や規制など)の転換が期待されているためだ。
Summary
トランプ政権発足後に成長期待される仮想通貨
仮想通貨の専門家らは、トランプ政権発足後に成長が期待される仮想通貨として、以下のようなプロジェクトを挙げている。
- ビットコイン(BTC)
- リップル(XRP)
- ソラナ(SOL)
- スイ(SUI)
- ソラクシー(SOLX)
ビットコイン(BTC)
トランプ大統領誕生によって仮想通貨市場全体が恩恵を受けると予想されており、市場のトップであるビットコインもその影響を受けると考えられている。
BTC価格は2024年12月、いわゆる「トランプパンプ」の最中で史上最高値10万8268ドルを記録。
金利政策の引き締めや大口投資家の売り圧力の高まりへの懸念から、本記事執筆時点では9万5000ドルを下回る動きを見せている。
リップル(XRP)
仮想通貨XRPを発行するリップル社は、現米政府の厳しい規制の影響を受けるWeb3.0企業の1つだ。特に、同社と米国証券取引委員会(SEC)の間で進行する訴訟の行方が注目されている。
しかし新政権下では、SECのゲーリー・ゲンスラー委員長が辞任することもあり、訴訟が終結する可能性が期待されている。
また最近では、同社のブラッド・ガーリングハウスCEOが、トランプ氏と会食をしたという投稿もされており、戦略的提携の可能性についての憶測も高まっている。
ソラナ(SOL)
ソラナは、高速かつ低コストな取引環境を提供する大手ブロックチェーンだ。2024年ではミームコインを中心としたトレンドが発生し、取引量を大幅に押し上げた。
同チェーンの基軸通貨である仮想通貨SOLは、時価総額が890億ドルを超えている。
SOLの上場投資信託(ETF)の申請も行われており、さらなる資金流入が期待される。
スイ(SUI)
スイは、ソラナと同様スケーラビリティ(速度やコスト)に優れた新興ブロックチェーンだ。
また、分散型金融(DeFi)やゲームなど複雑な処理を実行することを想定した設計となっており、効率的かつ安全な取引環境を提供するインフラとしても知られている。
ネットワークの預かり資産額(TVL)および基軸通貨SUIの価格は堅調に成長しており、新政権発足後も重要インフラになることが期待される。
ソラクシー(SOLX)
ソラクシーは、2024年に盛り上がりを見せたミームコインに実用性をもたらすことを考えるソラナのレイヤー2プロジェクトだ。
そのため、遊び心のあるキャラクターを採用しながら、大手ブロックチェーンのソラナのトランザクションの遅延やコスト上昇を解決することを目指す
また、同ネットワークを通して、ソラナと複数チェーンが接続できるマルチチェーン環境の提供も予定している。
SOLXトークンの事前購入ができるプレセールでは、1000万ドル近くの資金調達に成功している。